御 挨 拶

第82回日本衛生学会総会は、来る平成24年3月24日から3月26日の3日間、京都市内にある京都大学吉田キャンパスにて開催されます。この度は、私ども京都大学医学研究科環境衛生学分野がお世話させて戴くことになり、衛生学の発展に寄与する機会を与えられ大変光栄に存じます。衛生学会の歴史を紐解きますと、昭和13年に戸田正三先生が、その後昭和39年には藤原元典先生、その後平成3年には糸川嘉則先生が会長を務められておられます。21年ぶりに京都大学で開催することになり、教室だけでは力が及ばないところは、実行委員会の諸先生方に御支援いただき、最善を尽くしたいと考えております。

 本学会は、生活・環境・健康管理の現場に根ざし、基礎研究から実学的な研究活動に関する社会医学の推進の母体として大きな役割を果たしてきました。本学会の歴史をたどれば、日本医学会の一部会として明治35年「衛生学・細菌学・伝染病学」との連合の形として結成され、その後、昭和4年には「日本聯合衛生学会」を第1回と規定し、昭和24年には「日本衛生学会」と改称して発展を続け、現在に至っております。会員数は2千人を超え、衛生学および公衆衛生学の研究・教育に従事する医師および研究者や、コメディカルの各職種から構成されています。

 現在の我々の研究分野である社会医学は、グローバル化の中で国際的な試練に立たされております。特に人材育成につきましては多くの課題と困難を抱えております。グル―バル化の中で、大きく飛躍するためには、過去の足跡を振り返るとともに、社会医学のグローバル化について思いを巡らせる必要があります。今総会は、メインテーマを、「グローバル環境の中での知の創造―衛生学の知の継承と発展―」として、現在特に社会医学におけるグローバル化のもつ意味を明らかにし、今後の研究から実践学に至るまでの展望を見通してみたいと考え、特別講演やシンポジウム等の準備を進めております。 

 現在各方面のご協力を賜り、学会開催に向け鋭意努力しているところですが、学会場の設置・運営等にかなりの経費を必要とし、皆様のご支援を仰がなければならない状況です。平素より健康問題への積極的な取り組みをされる方がたに何卒、私どもの素志をお汲み取り戴きまして、温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。


平成23年2月吉日
                           
    第82回日本衛生学会学術総会
会 長  小泉 昭夫                    
(京都大学大学院医学研究科環境衛生学分野 教授)